ウェビナー開催レポート
「ぶっちゃけ人事データ分析って意味あるの?」
12/6(火)ウェビナーを開催し、パナリットユーザーでいらっしゃる株式会社ミクシィの人事部長・杉村様そして人事企画部の加藤様をお招きして、データ活用のリアルについてのオンライントークセッションを行いました。日々の業務の中だけでなく、経営層とのディスカッションや株主総会にいたるまで、様々なシーンでパナリットを活用して下さっています。
目次
ご登壇者紹介
人事本部 人事企画部
部長 杉村元親 様
人事本部 人事企画部
加藤里紗 様
最近パナリットが役に立ったシーン
注:本文中のイメージはパナリットのデモデータで、ミクシィ様の実際のデータではありません
トラン:
最近ですと、どんなシーンでこの人事データ分析は役に立ちましたでしょうか。
加藤様:
もうあらゆるシーンでという答えになります。
今この対象層にこういう課題が発生してそうだねという話が出た時に、その対象人数や顔ぶれを、いつでもすぐに取り出して見られるところに、すごく価値を感じています。事実確認や施策の軌道修正など、日々色々なところでパナリットが役に立っているという感覚ですね。
杉村様:
最近おこなった人事制度の見直しと、来期の体制についての経営層とのディスカッション、この 2 つの場面でパナリットが大活躍してくれました。 実際にどういった人が何人、どこにいるか、こういったものは印象がつきまとうもので、その場でパナリットで実際に見せて提案したところ、想定よりも対象人数が少ないとわかり、意思決定がスムーズに行われたという体験がありました。
また、今どの部門にどれぐらいの人が滞留していて、どういった部署からの異動が多い傾向かを知りたい時に、「異動のダッシュボード」(図1)で、一発でそれが可視化されました。例えばエクセルですと、ここまでわかりやすくはできないと思います。それが、パナリットを使うとその場ですぐ表示することができました。
図1 異動のダッシュボード。選択した期間内に、どこからどこへ異動があったかを示しています。
トラン:
ありがとうございます。ダッシュボードの項目は20種類ほどご用意しています。例えば「組織の全体像」を選ぶと、このようなグラフが表示されます(図2)。気になる項目をクリックしますと、他の全ての表もドリルダウンされ他の表も変動します。また、生データの項目を押していただくと、対象社員一覧が出てきます(図3)。
小川:
パナリットを開発する中で、グラフと実際のデータを行ったり来たりできることは、非常に重要なんじゃないかと思っていましたが、実際いかがですか?
杉村様:
はい、実際に生データを見せられると、事実としてゆるぎようがないものになるので、印象がしっかり事実と結びついて「あ、こういう人がいたのね」というインサイトが与えられます。
(図2)グラフによる分析
(図3)生データ(該当社員の一覧)
トラン:
ちなみにこういった日々の課題の、発生頻度はいかがでしょうか。
加藤様:
さまざまですね。採用担当が新卒の育成状況の課題についてしっかり考えるというシーンもありますし、会話の中でココってどうなっているんだろうということや、その都度気になった部分をぱっと見ているという感じです。
パナリット導入前の状況と、導入して変わったこと
トラン:
まだパナリットがなかった時代は、どういう風にデータ活用をされていましたか。
杉村様:
入社時、当時の人事部長にデータはありますかと聞いたところ、ないと言われました。何にもないと。ないわけがなかろうと思ったんですが、実際にはあるんです。しかしそれは労務部が管理をしていて、その中で人事戦略や経営計画に生かすということが全くできていなかったんです。下手をすると、労務部に依頼してデータ取得するまで、3週間から1か月、場合によってはかかってしまうこともあったんですが、そこが一気に数秒で取得できるようになったというのが非常に改善された点、大きな変化だと感じています。
トラン:
1ヶ月が数秒ってすごいですね(笑)。必要なデータがすぐ得られるようになり、意思決定や人事決定の施策の実行などのアウトプットについて、何か大きく変わったことはありましたか?
杉村様:
その時知りたかった情報がその場で与えられるというのは、非常にインパクトが強いと思いました。パナリットを使わせて頂いて思うのが、その場で聞かれたことを即座に打ち返して事実を伝えられることで、経営陣が人事をデータに基づいて捉え始めているなというのは日々のやり取りの中でも実感しています。
トラン:
経営会議どころか、株主総会でもインパクトを出したというお話を聞きました。
杉村様:
はい。とっさに社外取締役から女性の活躍推進に対しての状況を確認された時に、それも労務に依頼をしていたら一か月ぐらいかかっていたものが、すぐ実態確認・報告できて、スムーズに話が進んだということがありました。
データクレンジングやグラフのカスタマイズ、閲覧権限設定など便利な機能
トラン:
データクレンジングについて伺います。人事データのクレンジングというのは、多くの方が気づいていないと思いますが、とても大変です。加藤さんから見て、このパナリットのデータクレンジングがあるとないでどういう風に変わりましたか。
加藤様:
データベースで使っているシステムとこういった分析用のシステムが別々で、そこの連携を取ろうと思うとデータベースから吐き出したものをこっちの(分析の)システムに沿う形で加工してあげる必要が出てきます。それが大変でなかなかデータや分析システムが活用されないということがよくあると思うんですが、パナリットはデータベースから抜き出したものをそのままお渡しすれば、分析に適した形に加工して見える化して頂けるので、とても助かっています。
また、スピーディーにグラフのカスタマイズができるのも助かっています。
例えば弊社は勤務地が大多数が東京なので、勤務地別のグラフがあまり役に立たないのですが、そのグラフを職種別のグラフに替えて頂くということも柔軟に対応して頂きました。また、お渡ししたデータの中からこんなこともできますよという提案も頂いています。
小川:
これまでにも、色々なお客様から(テンプレートのダッシュボードの利便さは残しつつも)多少のグラフのカスタマイズができたらとご要望いただいておりましたので、柔軟にグラフの入れ替えなどができるようになったことは非常に良かったと開発の観点でも思っています 。
小川:
加藤様より、新卒の採用担当の方にもアカウントをお渡ししていると伺いましたが、そういった今までデータを活用できていなかった方にパナリットアカウントを渡した際、現場の戸惑いはありましたか。
加藤様:
いえ、最初だけ操作をレクチャーしましたが、パナリット自体が使いやすいので、そのあとはすぐに勝手に使うようになったと記憶しています。
杉村様:
パナリットさんは権限管理が非常にシンプルで、なぜ新卒採用担当にこの人事データへのアクセスを渡せているかというのも、新卒担当には新卒関連データのみ見せられるような形で、必要な範囲で権限を付与できるからだと感じています。
トラン:
この管理者画面の中で、ユーザーをセットアップする時にレポートラインというボタンを押しますと、閲覧できる母集団を管理直下(やその他の任意の属性に)制限することもできますし、アクセスを付与するダッシュボードの種類も簡単にコントロールすることができます。
加藤様:
このダッシュボード自体を見せる見せないの設定もできますが、生データ表示だけ見せないということもできますよね。これは非常にいいなと思っています。
小川:
ちなみに機能面ではかなり柔軟/詳細に閲覧権限設定はできますが、そもそもデータガバナンスの観点で誰にどのデータを見せるべきなのかの議論に苦戦する企業は多いように思います。ミクシィさんの場合、ユーザーにどこまでのデータ、どこまでのダッシュボードを開示するのかについて、どのように決められましたか。
杉村様:
最初は非常に苦労をしましたが、しかるべき部門が、しかるべきデータをしっかり捉えられることが重要になると思い、人事本部内で役職者の方とディスカッションして、納得してもらいました。しっかり権限管理ができるので、その点について信頼度の高いシステムだと認めてもらっています。
視聴者Q&Aコーナー
Q1. 人事部以外で、パナリットを日々使っている方はいらっしゃいますか?
杉村様:
基本的には人事戦略や、メンバー制度改定に関わるメンバーに閲覧権限を渡しています。それ以外には、新卒関連のメンバーやHRBPの部門の担当、各部門長などの事業部門の部門長の方です。自部門のデータだけ見られる権限を付与しているケースもあります。将来的には事業部もデータを用いた育成をさせていくことを目指しています。
Q2. 新卒採用チームには、採用の進捗管理以外に、従業員データへのアクセス権限もお渡ししているのでしょうか?
杉村様:
その通りです。戦略的な採用、新卒育成方法を考えるうえで、何年に入った新卒がどのような成長をしているか、このようなことを過去のデータから一貫して分析することが必要だと考えます。育成と採用を連動させて、それぞれの戦略や事実について理解をしないと、正しい育成ができないと思っております。
小川:
それをお聞きすると、採用担当も「ただ採用したら終わり」というごく限られた業務範囲に止まらず、長く見た時に自分はこんなに会社へ貢献しているのだとデータで振り返られる。それって素敵なことですよね。
杉村様:
おっしゃる通りで、(採用担当の)目の輝きが変わりました。よくこんなデータを集計できたなと思うぐらい、自主的にいろんなデータをクロスで集計して、提案をくれるようになったと思います。
Q3. 人事企画部以外の方にとって、パナリットを使うメリットは何ですか?
杉村様:
例えば労務部のメリットは、企画部からのデータ取得要請に対応する手間が、一気に省けたことかと思います。また、部門長も含めた他部門の者が、現場で起きている問題に関することをノンストレスですぐ見に行けるのも、相当大きなメリットだと思います。
トラン:
他の事業部や HRBPの方が課題解決のために欲しいと思う人事データには、どんなものがありますか?
杉村様:
1つは評価分布です。適正な評価分布になっているかを分析して、正しい評価運用につなげていると思います。それ以外にも、等級や入社年次についての組織全体のバランスや、課題が起きている組織の特性を見ることで、問題解決に役立っていると思います。
Q4. パナリットの導入は、どれくらいの期間でできますか?
小川:
最近計算をしてみたのですが、平均24日での導入ができています。 ミクシィさんの場合はどうでしたか?
杉村様:
データをお渡ししてから・・・どうでしたかね。本当に早かった印象です。
トラン:
3週間ほどで導入させていただいたと思います。導入は1回やって終わりではなく、まずはクイックにベースラインを整え、その後、評価のデータ、勤怠データ、コミュニケーション…という風に段階的にデータの取り込みを行っていくことを推奨しています。ですので、初期設定の始動がすごく早いと仰られる方が多いのですが、それはスモールスタートで始められるからだと思います。
杉村様:
恒常的なデータの修正や変更に関しても、すでにパナリットさんの方で実装済みのダッシュボードですと、データをお渡しして1週間かからずに対応頂けていると思います。
Q5. パナリットに今後できたら良いなと思う機能は?
加藤様:
「こんな分析できますか?」と聞くと大体実装されているダッシュボードでできるという印象なのですが…あえて言うなら自分で”軸”を自由に設定してクロス分析をできるような画面があると、より柔軟性は上がるのかなと思います。今でも十分ですが!
株式会社ミクシィさま、この度は貴重なご意見ありがとうございました!
🎥このウェビナーのフル動画はYouTubeチャンネルにて公開中です。
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